
こんにちは。
不動産鑑定士・不動産投資コンサルタントの浅井佐知子です。
『あなたは建設コストがさらに上昇しているのを知っていますか?』
「建設コスト30%上昇の衝撃」という記事を読みました。
日本建設業連合会(日建連)の2026年春版資料によると、
建設コストはこの5年間で平均28〜32%上昇し、
労務費・資材費ともに大幅な値上がりが続いています。
特に設備工事は深刻で、変電設備は126%、
自動制御設備は111%上昇するなど、異常な高騰が発生しています。
背景には、データセンターや大型工場建設の増加による需要集中、
人手不足、資材不足があります。
さらに、中東情勢の影響で石油系資材や塩ビ管、断熱材などの
納期遅延や受注停止も相次ぎ、工期や費用に大きな影響が
出ています。
また、今後3カ月もコスト上昇が続くとの予測が出ており、
「一時的な高騰ではない」という見方が強まっています。
こうした状況を受け、改正建設業法では、資材高騰時の
価格変更ルールを契約書に明記することが義務化され、
発注者と受注者が適正な価格転嫁について誠実に協議する
仕組みが整備されました。」
■雑感
建築コストの高騰はここ数年ずっと問題になっていましたが、最近は中東情勢の悪化やホルムズ海峡封鎖リスクによるナフサ価格の上昇などもあり、今後さらにコストが上がる可能性が高まっているように感じます。
特に影響が大きいのは、新築だけではありません。外壁塗装や防水工事、設備交換など、既存物件のリフォーム費用にも波及してくる可能性があります。実際に、塗料や防水材、樹脂系資材などは石油価格の影響を受けやすく、今後は修繕費がさらに上昇していくかもしれません。
不動産投資家にとっては、「金利上昇」と「建築・修繕コスト上昇」のダブルパンチになりつつあります。以前であれば、多少利回りが低くても家賃上昇や価格上昇でカバーできた局面もありましたが、これからはそう簡単ではなくなりそうです。
だからこそ今後は、より収益性を重視した物件取得が重要になると感じています。
・購入価格は適正か
・将来的な修繕費を考慮しても利益が残るか
・空室リスクに耐えられるか
・金利上昇時でもキャッシュフローが維持できるか
こうした点を、今まで以上に慎重にシミュレーションする時代に入ったのではないでしょうか。
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