こんにちは。
不動産鑑定士・不動産投資コンサルタントの浅井佐知子です。
『あなたは新築アパートの売り時はいつだと思いますか?』
質問をいただきました。
「新築アパートを購入しようと思います。売るのは何年後くらいがいいのでしょうか?」
■回答
私は「築8年目」が一番いいタイミングだと考えています。
理由はいくつかありますが、まず一つは、屋根や外壁の塗装を行う少し手前の時期だからです。目安として築10年を過ぎると塗装のタイミングを迎えてしまい、売却前に塗装費用をかけるか、塗装前の状態のまま値下げして売るかという判断を迫られます。築8年であれば、まだそのタイミングが来る前なので、余計なコストをかけずに売却できます。
次に、買い手側の融資条件への影響です。築10年を過ぎると、次の所有者が組める融資期間が短くなる傾向があります。融資期間が短くなれば、買い手の月々の返済額は増え、それだけ購入をためらう要因にもなりますし、結果として買い手が付きにくくなったり、価格交渉で不利になったりします。
さらに、築10年以内という「プレミア感」がなくなる点も大きいです。「築浅」として扱われる期間を過ぎてしまうと、同じ物件でも市場での見え方が変わってきます。買い手の心理的なハードルという意味でも、築10年を超える前に動いておく方が有利だと感じています。
こうした理由から、私は8年目を一つの目安としてお勧めしていますが、実際に売却するかどうかを判断する際は、感覚だけで決めず、シミュレーションシートで検証してみてください。8年目で売却した場合に、賃料収入(インカム)と売却益(キャピタル)を合計してどのくらいの利益になるのか、具体的な数字で確認することが大切です。
なお、シミュレーションする際の売却価格は、強気な想定ではなく保守的に見ておくことをお勧めします。市場環境は変わりますし、楽観的な価格で計算してしまうと、実際の利益が想定より小さくなったときに判断を誤りかねません。保守的な前提で計算してもなお納得できる利益が出るのであれば、8年目の売却という選択肢は十分に検討する価値があると思います。
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