あなたは最大93%引きで相続土地を購入できるようになるのを知っていますか?

こんにちは。
不動産鑑定士・不動産投資コンサルタントの浅井佐知子です。

『あなたは最大93%引きで相続土地を購入できるようになるのを知っていますか?』

「財務省、国の相続土地売買を促進 評価額最大93%引き下げ」という記事を読みました。

「財務省が、相続人が引き継がず国が引き取った「相続土地」の売買を促す新制度の導入方針を固めたことが分かった。需要に応じて評価額を段階的に下げ、最大93%まで減額できるようにする。2023年に始まった「相続土地国庫帰属制度」で国が引き取った土地は、これまで一般競争入札で買い手を募ってきたが宅地の売却実績はゼロで、維持管理の負担だけが増え続けていた。

新方針では、測量や地下埋設物調査を行わない「現状有姿売買」で随意契約による売却を可能にする。評価額はまず3割程度下げ、その後も需要がなければ3カ月ごとに1割ずつ減額、下限は当初評価額の7%とする。」

■雑感

これまで一般競争入札で買い手を募っても宅地の売却実績がゼロだったということ自体が、気になるポイントです。入札であれば、極端に言えばタダに近い価格でも買いたい人が現れれば成立するはずです。それでも売れなかったということは、価格の問題ではなく、そもそも「欲しい人がいない土地」が集まってしまっている可能性が高いように思います。

そう考えると、評価額を最大93%まで下げられる仕組みを作ったとしても、それで需要が生まれるかは疑問です。相続人がそもそも引き継ぎたくないと判断した土地には、形状が悪い、道路に接していない、使い道がない、といった理由があることが多いはずです。値段を下げれば売れるのは「価格が理由で売れなかった土地」であって、「そもそも誰も欲しがらない土地」は、何割引いても取引が生まれない可能性が高いのではないでしょうか。

逆に言えば、本当に場所が良い土地であれば、多少割高であっても買い手が見つかるものです。実際、立地や形状に問題がなく、単に値付けが相場より高かっただけの土地は、多少の調整で売れていくはずです。今回の制度でうまく動くのは、こうした「本来は需要があるのに価格だけがネックだった土地」に限られるのではないかと感じます。

ここは投資家目線で見ると、むしろチャンスになり得る部分だと思います。この制度は3カ月ごとに評価額が1割ずつ下がっていく仕組みなので、様子を見ながら価格が十分下がったタイミングで狙いを定めることができます。本来は立地や形状に問題がなく、相場どおりなら普通に売れたはずの土地が、相続人がいなかったという事情だけで国の手に渡り、結果的に相場より大きく下がった価格で出てくる可能性があるからです。もちろん、現状有姿売買で測量や地下埋設物の調査が行われない点はリスクとして織り込む必要がありますが、そのリスクを割り切れるなら、良い土地を安く拾える数少ない機会になるかもしれません。

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『良質な不動産情報とサービスで人を幸せに!』
不動産鑑定士、不動産コンサルタント  浅井佐知子

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